飛行機で暇だったので万延元年のフットボールを読んだ。

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

万延元年のフットボール (講談社文芸文庫)

  • 作者: 大江健三郎,加藤典洋
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1988/04/04
  • メディア: 文庫
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所感

  • 最初以外はけっこうエンタメ風味
    • 外部から隔絶された村で次々と住人がおかしなことに、ってホラー映画みたい
    • 歴史の繰り返し、ループする展開、ハッこれはギャルゲエロゲじゃないすか
  • 後書きにあるように本当は筆者の精神的危機を創作で昇華して乗り越えたのかもという印象がある
    • 大江健三郎の作品には他のやつにも夫婦間の精神的危機、父親としての自分は本当にこれで良いのかみたいのがあり印象的 個人的な体験 - Wikipedia
  • 比喩表現がうまかった(大学生のレポート並みの感想)
  • 日本の田舎の本当に嫌な部分を描き出してるので、そら日本語が汚いとか言われるわけである
    • 後半にある村の助役と主人公の会話は日本のムラ社会の最悪な部分を思う存分描写している
    • 村で起こる事件の顛末と人の動き、これも嫌になるぐらい日本的で顔を背けたくなる
    • 大江健三郎と川端康成比べた時、大きく違うのは文化や慣習のいい面と悪い面をコインの裏表のように描き出しているところではないか*1
    • 川端康成は美しい青春や日常の位置ページをさらりと書くような小説がおおいけど、大江健三郎はかなりどす黒い
    • 言葉にして感想を言えなければなんとも言えない嫌悪感が出るかもしれない
    • ...
    • f:id:panzer-jagdironscrap1:20160805013317j:plain
  • 大江健三郎の非リア的精神(死者の奢り - Wikipedia)と、田舎精神嫌いですごい粘っこい感じはとても良い

*1:まあ大江健三郎は他にもいろいろ本は出しているので一概にそうは言えないが